2007年 南イタリアの旅 Part 2 

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     JUGEMテーマ:イタリア旅行

     沢山の思い出とドラマに包まれてた町Peschici【ペスキチ】を後に車はアドリア海沿いを一路南下します。

     途中、真っ青な空にしばし別れを告げて、うっそうとした木々が連なる森林公園の中へ、そこでだれも見向きもしないジャンボワラビを沢山見つけ、イタリアでの山菜ピクルスの商売がしばし頭をかすめるのでした。


     およそ1時間の緑のトンネルのドライブを終えると、はるか前方800メートルの高台に山上の聖天使の町と呼ばれるMonte Sant Angelo 【モンテ・サンタンジェロ】の町並みが私たちを出迎えてくれます。

     

     次の大きな目的地はかわいらしい三角屋根のTrulli【トゥルリ】が立ち並ぶ世界遺産の町Alberobello【アルベロベッロ】、何か舌をかみそうな名前、でもガイドブックで見ると本当にメルヘンチックで旅情をそそります。

     しかし、今回はその前に立ち寄らなければならない町Ostuni【オストゥーニ】があるのです。

     テレビ“ウルルン滞在記”で女優小倉優子がイタリアのおばあちゃんからパスタの作り方を修行したというこの町、旅立ちの直前メンバーの一人がその名前を思い出したのですから、まさに泥縄の訪問となりました。

     高速道路を降り、延々と続くオリーブの林のはるかかなたの丘の上にこの町が姿を現しました。その昔、海賊やオスマントルコの攻撃を防いだというだけあって、町そのものが堅固な壁で囲まれた白亜の城塞都市なのです。


     城壁に包まれた迷路の町並みの中で、やっと見つけたお目当てのレストランTenpo del Perso, 早速かのおばあちゃんに面会を申し出ると、1週間前におじいちゃんが亡くなり大変落ち込んでいるので無理との事でした。日本では、おじいちゃんが亡くなると元気が出るおばあちゃんもいらっしゃるとの事で、ちょっと変な感じでした【不謹慎ですいません】。


     店内は少し暗め【ヨーロッパのレストランは大体同じ】、各所に気の利いた飾り付けが施され、出てくる料理もなかなか洗練されていましたが、何せ量の多さにはお手上げでした【これもヨーロッパでは当たり前】。

     我々4人組と2組の日本人カップル、自分たちもですが、テレビで放映されると地の果てまでという根性に感心するやらあきれるやらです。





    オストゥーニ郊外の宿

     やっと見つけたよさそうな宿、料金も手ごろなのですが初日は予約でいっぱいとの事、オーナーの好意で夏の期間のみ貸し出す別館に泊めてもらうこととなりました。窓のシャッターを開けシーツの準備をし、部屋を整え終わるとなんと水がぜんぜん出ません。

     おかげでトイレは外に多数溜めてあったペットボトルを使わなければならず、この事でオーナーは3人の日本人オバタリアンの激しい値切り攻撃に合い完全に白旗でした。

     

     1日目は多少トラブルに見舞われましたが、翌朝、宿のすぐ横の畑から内緒でいただいたオレンジの味は本当にすばらしいものでした。イタリアでも南部のこの地方ではレモンの実が1年に3〜4回実るそうで、あちこちに沢山の実をつけて重たそうな枝をしたレモンの木をたくさん見かけました。

     さて、この宿の半分バイキング風の朝食です。20年以上にわたって旅を続けてきた私たちにとってもこの値段【1泊4000円】でこんなに豊富な内容は初めての体験です。たっぷりのフルーツの盛り合わせ、ヨーグルト、シリアル、クロワッサン、などなどそれは至れり尽くせり、南部イタリアでは一押しのお勧めの宿でした。



     この宿のオーナーは週に何日かホテル学の講師を受け持っているそうです、帰り際に彼からこの宿を日本の旅行雑誌に推薦するよう依頼を受け、早速【地球の歩き方】に投稿しました。




    白く輝くメルヘンチックな街アルベロベッロ

     さて今回の旅のメインイベントの一つがこの街アルベロベッロです。高い円錐形の屋根を持つトゥルリTrulliと呼ばれるこの地方独特の住居で、真っ白に塗られた壁と丸い屋根を持った小さな家にメルヘンチックな雰囲気が漂います。


     このトゥルリTrulliの起源は明らかではないが、中近東からギリシャを経て伝えられたのではないかと考えられています。

     そもそもこれらは農村の家屋でしたが、ナポリ王の直轄になってから、その王の好みによって「街にはトゥルリの家のみ建てるように」との達しによりこのように密集した家並みが登場したのでした。

     ちょっと郊外を走るとオリーブの林の中に、まさに農家の物置と家屋をごっちゃにした数個のトゥルリが点在しているのに出会うことが出来ます。後日、オストゥーニの街の中の不動産屋さんで売りに出ているトゥルリもたくさん見かけました。

     一説によると、税金を逃れるために国の役人が来る前に急いで屋根をはがして、建物ではないと主張したとも伝えられています。【さすが!】



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