イギリスの旅 2011年6月15日〜25日

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     JUGEMテーマ:イギリス

     旅の楽しみで大きなウエイトを占めるのは何といっても《食事》、多くの旅人の間でその【まずさ】で有名なイギリス料理が長い間私たちの足を遠ざけてきた。過去に2度ほど訪れたことはあるが、いずれも何回となく悔しい思いをした記憶がある。

     そして十数年の月日が悔しさを薄れさせ、えたいの知れない【?】円高が背中を押してイギリスへの旅立ちとなった。


     実際6月15日ということで少し油断があった。いつもの年は4月後半の連休が始まる前に旅たち、連休が終わってからの帰国が主流だったのでこの寒さには驚く。宮崎では夏の風物詩ビヤガーデンの便りも聞こえてこようかというのに、こちらはまさに冬の終わりから初春くらいの気温で完全に10度以上の開きがある。メンバーも数少ない長袖類をかき集めてちょっとあわて気味。

     さて、今ロンドンではやっているものといえば・・・・世界の流れとも言ってもいいかもしれませんが答えは【エコ】、大掛かりなレンタル自転車のシステムだ。そのシステム正式には【バークレイズ・サイクル・ハイヤー】と呼ばれている。

     ロンドン市内に約400箇所、300メートルから500メートルおきにその駐輪場があり6000台もの自転車が用意されている。レンタルのシステムは細かく分かれているが、一日の場合まずクレジットカード【ビザかマスター】を使って一日分の契約をして利用する。30分以内は無料となっているので、《ちょっと乗ってすぐ返す》と繰り返し使用するほうが利口、同じ自転車を6時間以上24時間借りているとなんと50ポンド【6500円】も掛かってしまいますから。




     ごらんのように自転車は重量23キロもあるとても目立つブルーのママチャリ風、気軽で快適な自転車ではあるが注意点もある。

     1 車両扱いなので歩道の通行は禁止

     2 逆行は厳禁
     
     3 指定された場所以外の駐輪は禁止 

     よって、旅行者の広い公園などでの利用には快適、しかし、外国の都市の中のそれも車道を走るとなるとお勧めはできません。




    Entertainment 

     本来大都市は好みではない、小川が流れ小鳥がさえずるそんな緑いっぱいの田園風景に心が休まるのだ。しかし、当然のことながら美術館やミュージカルといったエンターテインメントの世界では都市にお世話になることになる。

     大都市ロンドンのその中でも一番の繁華街、それがソーホー地区だ。そのピカデリー・サーカス【Piccadily Circus】の近くのレスター・スクエアには英国演劇協会が運営するディスカウントミュージカルティケットの販売所があり、早い者勝ちではあるが、当日の公演が半額ほどで手に入る。手数料が3ポンド【400円】かかり現金のみの販売になる。ちなみに、ピカデリー・サーカスのサーカス【Circus】とはあの曲芸のサーカスではなく、人がたくさん集まるところという意味らしい。

    photo by Matsumoto


     ディスカウントティケット売り場の20名ほどの行列の最後に並んで、当日の公演演目に目をやっていると誰かがつぶやく“やっぱバレーが観てー”、その一言で状況は一変、この日の朝早くハイドパークの近くで見たロイヤル・アルバートホールのことが気になっていたのだろう。

     この売り場ではバレーの入場券は買えない、急いでその場を離れると民間のチケット売り場を探さなければと早足になる。3軒ほど訪ね歩いたがどこも売り切れ、あきらめかかっていたその時、小さな場末の券売り場で尋ねると“あるよ”と小太りのおじさんが言う。しかし、今から4時間後の5時過ぎに取りに来いという返事、ちょっと変だなと思いながらもチケットをゲットした喜びでその場を去った。

    photo by Arikawa 

     あの有名な蝋人形館《マダム タッソー館》へ出かけるも、長蛇の列に完敗、次なるは出発前にテレビで情報を得ていたイギリス料理のレストランCanteenを探しにベーカーズストリートへ。

     ロンドンという大都市の比較的大きな通りにあるお店にしては、料理の味もしっかりしていて、もちろん価格も適正だった。

     さて、期待はずれ【?】に美味しいレストランを後にして、かのチケット売り場へ、するとあの小太りのおじさんではなく別人が登場、支払った金額【約10000円】の半額ほどの券を手渡され、これが“ダフ屋”の手口だとその時初めてわかった。悔しい思いは確かにしたが当日の午後にロイヤルバレーを観ることを決めたわれわれの準備不足も大いに反省でした。

    photo by Arikawa 

     7000人の観客を収容できるこのホールは、ヴィクトリア女王の夫君アルバート公のために建てられたもの。クラシック・ポップスはもちろんさまざまなコンサートが催され、1969年から20年間はミス・ワールド世界大会の会場となり、1991年には日本の大相撲の公演も行われた。

     さてこの日の公演は、ジョージ・ガーシュインの音楽にバレーを振付けた斬新なものだった。その上、ごらんのように舞台が視線の下にあり、生のオーケストラと演技をすぐそばで見れる新しい体験だった。劇場内は撮影禁止、実はこの写真、係員に注意されるのも気にせず堂々と撮った同行者Aさんの貴重なワンショットです。

     ガーシュインの音楽は私の好みのひとつ、“サマー・タイム”、“パリのアメリカ人”と知っている曲が次々に流れ、あの“ダフ屋”をちょっぴり許す気になりました。 




    Oxford 

     ケンブリッジと並んでこの国の教育の中心、街中に40あまりのカレッジが点在し、中世からの趣を残しながら今も変わらぬ《大学都市》。現皇太子の浩宮が学んだのがマートンカレッジ、そして12世紀に修道院として始まったことでその名を持つクライストチャーチなどが有名。また後者の大学は最近の映画《ハリー・ポッター》の一場面が撮影されたことでも知られている。


    映画の場面に比べて横幅がちょっと狭く感じるが荘厳な感じのするあの学生食堂


     

     この国特有の《シャワー》と呼ばれる突然の雨の中、囚人服みたいなコスチュームを身にまとった学生の一団が走り去ってゆく

    【クライストチャーチ校】 Photo by Matsumoto




    イギリスの宿

     1997年9月、イギリスの北部ヴィンダミア地方のユースホステルで一人の日本人の女性と出逢った。イギリス人との国際結婚でこの国でB&B【ベッド&ブレックファースト】をやるつもりとのこと。ウッド・すみ子さん、あれから14年近くたってやっとネット上で再会、今回のコッツウォルズ観光の基点として2日の宿をお願いすることとなった。

       連絡先  STEYNE CROSS

     ロンドンから西北西におよそ150キロ、オックスフォードと並んでコッツウォルズ観光の拠点になる町がここチェルトナムだ。1716年に温泉が発見されると、王侯貴族はもちろんのことディケンズなどの著名な作家・有名人に愛される優雅な保養地として長い間人気を集めた。しかし、現在はタウン・ホールで温泉の水が飲めるくらい。

     さて、この日はその《まずさ》で有名なイギリス料理の名誉挽回にと、すみ子さんが心のこもった家庭料理を用意してくださいました。大きな入れ物いっぱいのミートパイを見た時は一瞬不安がよぎりましたが、これがなかなか美味しい、入れ物は瞬く間に空になっていました。 


     

     通常夫婦二人で宿の運営にあたっているらしいが、だんなの姿が見えない。尋ねると、今彼は2ヶ月かけて北アメリカの山脈を縦走中とのこと、旅をしているとさまざまな人に出会うが、この手の人は外国人にたくさん観られる。つまり、自分の趣味をかなえるために仕事を選ぶ、言い方を変えれば、自分自身の生き方を謳歌するために働くというのだ。仕事中心の日本人にはうらやましい限り。

     

     北海道より北に位置するこの国は夏が非常に涼しく、今回の6月半ばで宮崎の気温より常に10度ほど下回っています。そのせいか害虫が極端に少なく裏庭の植物はこんなに元気いっぱいで毎日食べきれないほどの収穫があるそうです。

     ヨーロッパの家庭はどこに行ってもこのように家庭菜園を作っています。それも台所から出る生ごみを堆肥に加工しながらの循環型のやり方です。確かに手間は少々かかるが、ごみを出す量も減り豊かな実りが得られるのですからたまりません。

     いつのころからか日本人は、お金をいかにたくさん使うかによって豊かさを誇示するような風潮になってきています、しかし、お金を使えば使うほど知恵や工夫が少なくなってゆくことも事実です。

     私どもがヨーロッパの田舎を旅する本当の訳は、日本で忘れぎみになっているこうゆうある種の価値観の違いを再認識するためなのです。




     さてレンタカー利用で外国の宿探しをする場合、原則がいくつかある。まず目的地周辺にさしかかり、それらしい宿の看板を見つけるとドアをノックして直接談判、もちろんこの場合ちゃんと部屋まで見せてもらう。もし気に入らなければ《こちらが1件目の宿だからもう少しリサーチしたい》とか正直に《予算が折り合わない》と伝えて次の宿へ。

     それから、街のトラベルインフォメーションも大きな力になる。

     そこでいただいた宿のパンフレット、これも最初のページからは開かない、なぜならたいてい値段の高い宿から掲載されている場合が多いからだ。宿というものはおおむねその《利便性》で値段が決まっていることが多く、新しいかまたは快適かどうかではない場合が多い。ここは《車のたび》の特典を大いに生かして、おもむろにその冊子の最後のページからリサーチを始めるとかなりの確率で《掘り出し物》遭遇することになる。

     今回も街外れの車で7〜8分のところに、自然がいっぱいで低価格の快適な宿に出逢った。

    チッピングカムデン


    見慣れない東洋人のおじさんに耳を立てて警戒する母馬

    Poto by Arikawa 

        Pub・・・・居酒屋・レストラン・宿   

     ほとんど9割近くの宿を《行き当たりばったり》で決めているので現地の人たちの情報も貴重なもの。私たちが旅する田舎の田園地帯には当然のように人家がまばら、呼び鈴を鳴らしても不在の家が多かったりして結局なかなか人影に出会う事が少ない。この宿は道路沿いの居酒屋でたむろしていたお兄さんに教えてもらった。こちらのメンバーの平均年齢が65歳くらいなので40歳前後は当然お兄さんになる。髪の毛はぼさぼさ、太い腕には刺青がびっしり怖そうな顔でペンを取り、丁寧に地図を書いてくれた。

     お礼を言って別れ際に、店の仲間から冷やかすような声が上がった。《お前の道案内でほんとに大丈夫か?》


     人家のない一本道の左側、木々や茂みに隠れて油断してると見過ごしてしまうところにこの宿があった。中に入ると純然たる居酒屋、ところが裏庭には広い駐車場と別棟の5部屋ほどの宿泊スペースがあった。ほんとにこんな場所は地元の人間じゃないと無理《刺青の兄さん ありがとう》

    Photo by Matsumoto





    イングリッシュガーデン

     イギリスといえば紅茶とイングリッシュガーデン、隅々まで手入れされたお気に入りの庭の片隅で午後の紅茶をいただくのが英国人の大きな楽しみの一つだ。

     17世紀、貴族の間で地中海の風景や古代の建築を描いた絵画が流行、最初はそれらの絵を室内に飾るだけだったが、次第にそれと同じような風景を室外に望むような機運が高まっていった。

     その後18世紀には庭園の中に自然風景の美しさを取り入れ、フランス式庭園のような拘束性を嫌い、あるがままの自然を賛美した庭作りいうものが好まれるようになり、今日のイングリッシュガーデンの方向性が築かれてゆく。


    バイブリー



    チィッピングカムデン


     チィッピングカムデンの郊外に二つの大きなイングリッシュガーデンがある。フランス生まれのアメリカ人、ローレンズ・ジョンストンがケンブリッジ大学を卒業して、母と共にこの地ヒドコート・マナーに移り住んだのが1907年。彼は独学で造園を学び、その後30年の歳月をかけて造り上げたこの庭園“ヒドコート・マナー・ガーデン”は、今日のイギリス庭園造りに大きな影響を与えることとなった。

     “ROOMS”の表現でわかるように、イチイの高い生垣で区切られた庭庭はさながら美術館の展示室のよう、“ROOM”ごとにさまざまな花々が競って咲き乱れている。現在はあの有名な環境団体《ナショナルトラスト》が管理しているようだ。




     この庭園の入り口の小さな道路を挟んで反対側にもうひとつの庭“キフツ・ゲート・コート・ガーデン” の入り口がある。

     前の庭園がほとんど平面状に作られた広大な庭であったのに対して、こちらは“上の庭”・“下の庭”の表現にあるように高低差を持った大きな庭です。それにもうひとつの大きな特徴は、こちらは個人の庭でそれも“女3代で造り上げた庭”ということのほうが有名かもしれません。





     例年に比べてちょっと短めの旅ではあったが、今回もたくさんの方々に支えられて大変有意義な時間をすごすことができました。

     長年あんなに美味しくないと思い込んできた《イギリス料理》の中に何種類か期待の持てるものがあり、早速日本のスタッフや友人たちに紹介して楽しんでもらいました。

     車を運転していても、なれない東洋人の動きにも寛大に対応していただき、さまざまなシステムがあって戸惑う駐車料金の支払いにも我慢強く付き合ってくださり本当にありがとうございました。

     《いい食べ物、いい出会い》を求めて私どもの旅はこれからもまだまだ続きます。

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